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◆ 稲にはなくてはならない梅雨、でも長雨にやはり気持ちも沈みがちになります。こんな時こそ日頃自慢のセンスを発揮する絶好のチャンスなのかも知れません。雨にひときわ映える「あじさい」の花を愛でつつ、伽羅のかおりのお香を一薫き。しっとりと落ち着いて、なお爽やかな気分で過ごすことができるかも知れません。日本の夏は高温多湿。そんな風土だから、少しでも涼しく快適に毎日を過ごそうとさまざまな工夫が生まれたのでしょう。香木白檀のふるさとインドでは、白檀の木の性質が「冷涼」と理解され、その粉末を手足や胸元に塗って、涼味を得たといいます。夏に白檀の扇子や白檀のお香が愛されるのも、何か分かる気がします。また、爽やかな森林浴を思わせるひのきや、グリーンフローラル系の香りもいいものです。湿度の高い梅雨の時期は、空気中に香り分子がとどまり易くなり、より香を楽しむことができるそうです。
6月6日に早目の梅雨入りという発表がありました。今年は1月から3月まで雪や寒さに悩まされたものの、4月・5月と好天と高温に恵まれました。しかし今年もやはり、梅雨という時期を迎えることになりました。日本では、北海道を除いた沖縄から青森まで、毎年必ずこの梅雨という時期を過ごされければならないことになっており、程度の差はありますが、あまり好ましくないことは確かでしょう。この梅雨という時期は、梅雨寒といわれる寒さがあったかと思えば、一転して真夏日になったり、本来、最も日の長い時期であるにもかかわらず、連日の雨で日照不足になったりもします。また、梅雨明けの前後では気温や日照、降水量などの気象条件が大きく異なりますが、これがある日突然に変化するのです。
◆ そもそも、なぜ「梅雨」なのか。辞書を引いてみると、「梅の実の熟する時期に当たるから」とある。なるほど、そう考えるとこの雨も恵みの雨に思えてくる。大地の恵みに感謝をする日本人らしい美しい言葉。しかし、「梅雨」とともに「黴雨」という字があった。「物に黴(カビ)が生じやすいから」ともあります。この季節を乗り切るには、多少の知恵と努力が必要になるかも知れません。
そして、この季節で最も美しいものといえば、なんといっても「紫陽花」です。私もこの花はとても好きです。雨に濡れるほどに色鮮やかになります。紫陽花は雨の日こそ美しいものです。紫陽花は土によって色が変化します。一般に土が酸性なら青、アルカリ性ならピンクへ変わるそうです。その他にも花の色に影響を与えるものはあると思うのですが、こうして青白色から薄紅色、濃い紫、藍色と色とりどりの紫陽花が咲くのです。それなら、色々な色の紫陽花を見つけてみるのはどうだろうか。この時期、各地で「あじさいまつり」なる催し物が開かれるらしい。しかし、傘をさして人ごみに足を運ぶのはちょっとパワーと覚悟がい必要です。そこで、もっと手近に、近所の庭先、公園、幼稚園……。案外近所に咲いていたりします。傘をさしてのんびり近所を散策するのもいいかも知れません。町内の奥赤地区の人たちが精魂込めた紫陽花が有名です。
◆ 梅雨の毎日。うっとうしいなあと思っていたら、雨を楽しんでいる人を見つけました。でも、ここでは気分を一転、梅雨を楽しむ方法を考えてみます。まずは、梅雨を楽しむための第一歩です。気に入った雨の日アイテムを見つけること。なかでも傘は洋服やその他の身に付けるものに比べると、とてもカラフルです。きれいな色の傘をパッと開いた瞬間は、少しオーバーなようですが、大輪の花が咲いたような華やかさがあります。新しい傘を買ったときなど「早く雨が降らないか……」とついつい心待ちにしてしまうものです。そう!これで雨の日もちょっと楽しい気分に・・・。男もお洒落な傘を持ちたいものです。男が傘を持つのなら、絶対に変な物は持ちたくないものです。変な傘を持つくらいなら、レインコートだけの間に合わせで十分です。無地の木綿で柄は木製で骨は黒。出来るだけ素朴で粗野で、そのくせ男らしく洗練されているもの。そういうものは外国製が多くなかなか手に入りにくいものです。でも男ならそういったものにケチってはいけません。一本だけでいいですから思い切って良いものを持ってもらいたいものです。特に車社会の田舎ではあまり傘にまで贅沢する人はほとんど見かけません。
しかし、悲しいことに傘には忘れ物と盗難の心配がつきまとうものです。細心の注意が必要です。かく言う私も2年前に気に入っていた傘をなくして以来、雨の日はよりいっそうブルーな日になってしまったものです。今年は新しい傘を買ったので、梅雨を待っていました。しかし、現実は天気予報を見ながら、梅雨のない北海道をうらやましがり、ちょっとブルーな気持ちになっているに違いありません。まぁ、これも正統派の楽しみ方と位置付けたいものです。
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