春は新しい門出の季節 
 vol.62
 2003/4/1

 西高東低の気圧配置も緩み、三寒四温、一雨毎に暖かい日が増えてきています。いよいよ春到来ですね!なんだかうきうきしてきます。隣の庭にも梅の花が紅に白と咲いています。大勢で楽しむ桜の花も良いのですが、わびさびの世界に浸れる梅花もまた格別で、いかにも日本人を感じる瞬間ではないでしょか?今年もいよいよ春の季節がやってきました。「1月行って、2月逃げて、3月去って」と言われるように、1月から3月は何となく早く過ぎてしまいます。ついこの間、年が明けたばかりと思っていたのに、今日から4月を迎え本当に月日が経つのは早いものです。
 春といえば、新しい門出の季節です。我が家の長男も今日から岡山で新しい生活を始めました。一人暮らしは一度は経験したほうがいいと思います。料理、洗濯、そうじと、家族のありがたみが良く分かるものです。いつも、洗濯カゴにいれておけば、夜にはちゃんとたたんで置いてあるという生活は、一人暮らしになると消えてなくなります。お腹が空いたと言えばご飯が出てくる生活もありません。しかし、一人暮らしには自由があります。何時に帰ろうが、部屋をいくら汚くしようが、誰からも叱られることもありません。自己防衛能力も身に付くし、逆に一人暮らしをしている子の方が、きちんと節度を守ることの方が多いとも言われます。それは叱ってくれる人がいない分、自分で自分を守るしかないからなのでしょう。生活にいくらかかるかを自分で目の当たりにするので、無駄な事を控えることも分かるでしょう。

 21世紀はグローバル化の時代です。そして、唯一の超大国であるアメリカ、それは自由と民主主義の象徴でした。アメリカを好きな人の数と同じように嫌いな人も多くおります。自分たちを世界秩序の番人と呼び、冷戦時代後の勝者でもあったアメリカ。その「厚かましさ」と「押し付けがましさ」もまた世界唯一の超大国です。ブッシュ政権がもくろんでいた短期決着のシナリオが完全に崩れつつある今こそ、イラクで起きている現実に私たちは眼を逸らしてはなりません。
 今や多くの問題は一つの国だけでは解決できません。各国の人が互いに協力することが不可欠です。これからは国際的な場で通用する人としての資質が問われます。その場合、自分が興味を持つ部分や専門分野だけではなく、政治・経済・社会から歴史・文化・芸術にいたるまで、幅広い教養が要求されます。また、異文化の人たちとの豊かなコミュニケーションが必要になります。そのためにはもちろん外国語が重要です。一方、科学技術がどのように人間社会や自然に影響を及ぼすかなど、常に正しい倫理観をもつことが要求されます。人権問題もまた重要課題です。このような人間としての教養を身につけることは大学や社会で学ぶことの大きな意義だと思います。さらに、教師・先輩・友人を通して人間としての生き方を学ぶことが大切です。

大学生となる息子も夢を持って旅立ちました。自分の好きな専門分野において、その夢の実現に向かってのびのびと自由に勉学してほしいものです。いずれの分野においても内容が理解できれば面白くなり、理解が深まれば、ますます面白くなるものです。大学で学ぶことは、受験のためでも、試験に合格するためでもありません。将来において、自分の夢を実現するためです。また、学ぶことによって今まで知らなかった新しいこととの出会いがあります。目標に向かって自信と意欲と好奇心を持ってチャレンジしてほしいものです。これまでの高校生活は自分が今まで何を考え、何を経験し、多くの先輩から何を学んできたか大切な三年間だったと思います。これからは知恵や勇気が自分の将来を左右していくことでしょう。そのため最低の知識は必要です。知識に知恵をプラスすることで自分らしい人生を送ることができます。一歩前に出る勇気があればきっと何かが始まるはずです。