◆ 我が家に隣接して但東北中学校があります。高校3年になる長男がお世話になり、現在は中学1年の次男がお世話になっています。この中学校が平成16年春には廃校になってしまうのです。木造校舎でいかにも学び舎の雰囲気を呈し、かつての典型的な学校建築です。新しい中学校は但東中と但東北中が統合され、三原地区に建設されることになりました。新しく選定された三原地区では、新中学校の造成工事も進んでおり、目に見えて動き出していることが分かります。
地域としての学校の存在は大きく、今でも旧校区単位の交流も残されていますし、生活のより所としての学校があります。いずれにせよ新しい学校は、平成16年4月に開校されることになっており、跡地利用に関して早急な検討が必要です。幾つかの地域活性化計画も聞きますが、今のところこれという決定打がありません。
◆ 自治体と大学生協などが協力して、過疎化で荒れていく山村を活性化させようという試みが全国的に進んでいることを聞きます。徳島では大学生協と地元が共同で」大学の森」を開き、富山県利賀村では小学校の跡地にセミナーハウスが建てられました。大分では、川の源流を守るNPOによる拠点つくりとして活用されています。
徳島県内に98年4月にオープンした「大学の森」は、阪神大震災がきっかけだったようです。震災直後、大学生協が被災した学生のための仮設学生寮を兵庫県芦屋市内にオープン。このとき、徳島県内で作る「吉野川流域活性化センター」のうち三好郡内の8町村が中心となり、間伐材を提供。これらの資材でミニハウスの寮を作ることができました。これを機に学生と地元の交流が始まり、地元の木材を使った大学生協オリジナルのクローゼットなどの商品開発も進められました。「大学の森」は徳島県井川町と西祖谷山村にまたがる約5ヘクタールの土地。敷地内にはカラマツヒノキなどの林があり、小川も流れています。夏には学生たちが下草刈りや間伐作業などを体験する「森林の学校」も開催しているようです。吉野川流域活性化センターでは「近くにスキー場もあるので、通年で学生が来てくれることで経済効果も期待できるし、都会に住む人たちにも森林の大切さも理解してもらえる」と話しています。
◆ 新潟県佐渡島にある畑野町では98年3月、演劇や芝居を中心とした文献や蔵書約2万冊を収容した「鳥越文庫」が設立。佐渡では江戸時代からの人形芝居が今でも存続しています。早稲田大学演劇博物館に、廃校になった小学校の利用を持ちかけたところ、古典芸能に詳しい鳥越文蔵教授が蔵書を寄贈してくれることになったのです。町では、古典芸能の練習や研究もできる施設作りの計画もしています。
◆ 世界演劇祭の開催地として知られる富山県利賀村では、96年に廃校になった村立小学校の校舎を利用して、セミナーハウス「STAR FOREST 利賀」がオープンしています。村は面積の9割以上が山林で、人口1000人ほど。地元から、廃校になった校舎や体育館を有効利用したいとの申し出に、富山大学生協や大学生協北陸事業連合などが協力しました。鉄筋3階建てで、宿泊室や研修室、レストランなどを備え、一般の人も利用できるようです。地元では、地域の食材を提供して農業振興を図り、イベントに学生がボランティアとして参加してもらいたいとのこと。
幾つかの例をあげましたが、この他にも篠山市のチルドレンミュージアムなどもあり、限定した活用方法だけではなく、多様な展開もあることを知ってほしいと思います。同様な施設見学も大切でしょうが、まず地元が本当に何を望んでいるのか、何が可能なのか、地域の現状をもっと見つめなおすことも必要だと考えています。学校だけを考えるのではなく、学校を取り巻く地域環境も考慮に入れながら、但馬や府県を越えた広域圏の中での位置付けがきちんとできなければならないと思います。 |