緊急入院 ◆
 vol.18  2000/9/4

 8月28日から隣町の病院に緊急入院しました。22日に職場検診を受け、まもなく神戸の検診センターから総務課に連絡が入り、至急再検査を受けるよう指示がありました。体調は確かに良くありませんでしたが、それでもすぐに入院するような状況ではないと認識していました。再検査を受けるなり、担当医から「入院する手続きをお願いします」と言われ、その場で入院の手続き。着替えも何も準備しておらず、外出届を出して家に戻りすぐに入院準備。先週から始まった亀ケ城の縄張り調査で、かなり疲れていたことは承知していましたが、暑さの影響だろうと勝手に考えていました。知らず知らずのうちに無理が重なってしまい、気が付いたときには周囲に迷惑をかける有様で情けない思いです。自分の体調は自分が一番良く知っているはずなのに、どこかで過信し無理をしてしまいました。

 出石病院は2年前に新築されたばかりで、ベット数55床、中規模の地域医療施設です。食事も歩ける人たちは2階の食堂(患者のみ)で準備され、温かく美味しい食事です。一通り「入院のしおり」もありますが、現場では他病院のようなうるさい規制も少なく、患者本位で考えてくれているような気がします。パソコンもようやく主治医から許可をもらい、こうしてホームページを更新しています。看護婦さんにも救急病院のような悲壮感はなく、明るい職場のように感じられます。大病院だと人間関係のしがらみや勤務体制、医療現場の難しさなどから、疲れ切っている看護婦さんが目立ちますが、ここでは違うように思います。

 これまでにも東北大・東京女子医大・青森労災病院というように、何度か入院を経験しましたが、その度に家族には迷惑を掛け続けてきました。子どもたちも父親の入院している姿ばかりが印象にあるようです。小学校5年になる息子もときどき見舞いに来ては、一緒にベットで寝ながらテレビを見て帰ります。ここ10年近く闘病生活を送っていますが、家内には一番迷惑を掛けたと思います。よく夫婦喧嘩もしますが、その後にいつも申し訳ないと心の中で詫びています。なかなか口に出して言えないのですが・・・。

 病室は4人部屋で、3人が同じ但東町の人たちです。年配の方ばかりなので、地域の生き字引と呼ばれるだけあって、その地域の人間相関図を詳しくレクチャーしてくれます。僅か1週間だけのレクチャーですが、但東町の人間模様が見え隠れします。入院して今日で8日目を迎えましたが、ようやく秋風が吹き始め、秋空らしい青空です。病室には季節感は一切ありませんが、窓越しに見える水田の稲穂や山並の移ろいなどから、チョットした季節の変化を感じることができます。昨夜聞いた鈴虫の音に秋のおとずれが確実にそこまできていることを知りました。博物館の運営やモンゴル人画家のことは、職員に全て一任してあるので、今回は何もかも忘れて治療に専念したいと思います。人生に無駄な時間はないと思い、入院している期間は博物館や仕事について、または家族や自分を再発見する時間であると信じています。