県博物館協会主催研修会「博物館の運営を考える」 
 vol.83  2002/1/28

 1月27日、兵庫県博物館協会特別研修会が神戸市立科学博物館で開催されました。講師に日本ミュージアムマネジメント学会副会長、中京大学客員教授の諸岡博熊氏を迎え、「博物館の運営を考える」と題した講義がありました。一方的な早い話で進められるので、少々戸惑いも感じましたが、言わんとすることはよく理解できるものでした。諸岡博熊氏は大阪万博「太陽の塔」副館長、UCC博物館館長や各博物館の評議員等を歴任している著名な方です。

 最近の博物館を取り巻く環境は益々厳しさを増し、博物館協会の加盟館の閉鎖や退会が続いています。そこで博物館協会としても、危機的な現状打破を踏まえた研修会となったようです。国立博物館や美術館は昨年から独立行政法人化され、トップの意識が大きく変化しています。例えば、東博の館長は上野駅で子供たちに風船を配って、博物館のPRをしています。一番驚いているのは、内部の職員ではないかと思います。学芸員であれば、自分たちの研究分野が一番であり、普及教育は二の次といった具合です。現在の博物館はどんな部署であれ、どんな仕事であれ、全員がマネジメントの意識を持たなければならない時代なのではないかと思います。館長も、学芸員も、警備員もすべての人たちが博物館を構成する人材であり、この量から質への時代への対応が遅れてきたのが博物館の分野なのだろう。昨年11月の新聞紙上に「相次ぐ閉館、なぜ」、「止まらぬ閉館、危機的」。新設も多いが閉館も多い。しかし、年間の入館者は全体的に減少化しているのが現状です。博物館が増加しているにもかかわらず、安閑としていた施設が多かったという厳しい指摘。一般の企業であれば危機感を抱くことであるが、博物館は宿命的な構造の中でのほほんとしてきたのではないだろうかと、痛烈なパンチでした。