◆ 「象嵌入り蒙古兜」とネットオークションで見つけ、これまで見たことのないものだけに興味を感じて落札したところ、ひどい贋造品でした。恥を忍んでどんなものだったのか公表して参考にしてほしいと思います。
画像だけで判断することになりますが、掲載画像が多いからといって安心できません。本例は黒地を背景とし、白布で台を作り、一見丁寧に扱っている印象を受けさせます。龍文様の金象眼も見られ、不信を持ちながらもそれなりの兜のようにも感じられました。
写真6で内側も見せていますが、鉢を4枚板で構成していることが分かります。また、小札の一部を意図的に破損させています。小札はかなり薄い鉄板を3箇所で革紐で結んでいますが、いかにも素人がそれなりに作った感。革紐は明らかに現代のものです。モンゴルの兜を真似たものにチベット製のものがありますが、もしかするとその類かと期待しながらも開梱した瞬間にその思いは完全に裏切られました。
◆ 梱包されたダンボール箱を開けてビックリ。とんでもない雑な取り扱い方で、美術品を取り扱ったことがないことがすぐ判明できる稚拙なものでした。全体的にどこかの鉄工場で最近作られたという感じです。金属板の隙間には油のしみこんだ土を塗り込め、油の匂いがひどいものでした。全体的に古色に見えるのは錆びた鉄板の表面を油のついた布で磨いたからです。
冷静に考えてしっかり見ればすぐに分かるものですが、オークションという罠にはまり、冷静な眼を失ってしまった結果です。振り込んだお金は後日返金されましたが、結果的に勉強させられました。
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