◆ 4月1日、合併により50年間の歴史の幕を閉じ、新たに豊岡市としてスタートするその節目として、但東町の閉町式典が3月6日、町民ホールにおいて開催されました。町民は声高らかに町歌を歌い、慣れ親しんだ町名に別れを告げ、1市5町との新「豊岡市」での発展を誓った。
これからいよいよ自己決定と自己責任が問われる本当の地方の時代が始まるのでしょうか。この合併をきっかけに市民が手を携えて、豊かで住み良い故郷を創っていくことが大事。
町民センターでの式典には多くの町民が出席。奥田町長は「幾多の災害に遭いながらも、先人の努力で暮らしの基盤整備が進められた」と町史を振り返り「財政は厳しくなるが、新市建設のテーマでもある夢あふれる協働の町づくりに向け、行政努力と住民の協力が一層求められる」とあいさつした。これまでの道のりを振り返りながら次の歩みへの決意を新たにしました。
◆ 但東町とご縁があって家族で青森県からIターンしましたが、それから10年で閉町するとは夢にも考えていませんでした。時代の流れに翻弄されながらも、高齢化・少子化に悩む典型的な過疎の町でしたが、バイタリティーある町だったように思います。
博物館の運営でも小さな町の小さな博物館について、小さなことが徐々に認識し直されてきた気がします。小さいことのいいことは人間の肌あいが感じられること。来館者からもこの程度の大きさが、気分的にも時間的にもちょうど良い「疲れない博物館」という声をよく聞きます。いつからか美術館や博物館は巨大な箱であることを一つの理想とするように容量を競い合ってきたのだろうか。中身がなければ単なる目障りな空き箱に過ぎないものに、行政単位で奇妙なエネルギーを注いできたのだろうか。
いつの間にか博物館や美術館の大きさは作家の都合や関係者の都合で決められるようになったのでしょうか。その結果、途方もない巨大な箱が莫大な金をかけて作られました。少しでも体力に難のある人には、あの空間は苦痛以外の何ものでもありません。
一方で、小さくても個性的な拠点や既存の空間のユニークな活用、運営に携わる人たちの熱い思いや徹底的に楽しむ精神が、独自の文化を創造しつつあります。そこでの出会いや交流により心を開くことができ、人生の物語にヒントや意味合いが得られる、そんな地域に開かれた文化養成基地の可能性を小さな施設に期待されています。
小さければ、当然ながら維持費も少なくて済みます。館の隅々までに目が届きます。自由に物事を考えられるフレキシブルさ、すぐに行動へ移せるフットワークの良さ、地方に暮らしても都会と変わらない人とのネットワークを持つこともできるのです。
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