| ◆ 建築・展示設計工事 ◆ | |
| vol.14 | デザイナーの参加はじっくりと話し合いを重ね進めるべき |
| ◆ 当局としては最低でも1500平方メートルの施設面積を確保したいと図面を準備していましたが、議会側から面積は1000平方メートルと釘をさされていました。設計者についても、依頼者側がはっきりとした目的とコンセプトを伝えていく必要があります。出来上がってみたら、当初計画していたものと似て非なるものになってしまい、運営者側にとってはこんな使いづらい建物はない結果になります。小さな自治体において「箱もの」を作ろうとする場合、施主側の建築担当者がよほどしっかりしていないと、とんでもない建物になってしまう可能性があります。時には運営サイドの意見よりも、設計者サイドの意見が強く、竣工後に悔やまれるケースが多くあります。特に有名な建築家でもないのにデザインだけを重視するあまり、建設費が予算枠を超えてしまい施工業者へのしわ寄せとしてまかり通ることがあります。一般的にそのような設計士はデザイナーとしては優秀ですが、現場管理や具体的な話になるとさっぱり駄目だということが多いようです。おかげで当初予定していた展示予算が大きく削減されることになってしまい、後々頭を抱えてしまうことになります。 ◆ 当館においても同様な事案が発生しましたが、早期に改善することができました。素敵なデザインは当たり前ですが、ただそれだけでは博物館は運営できません。本音を言えば今回の仕事を通して感じたことは、デザインの良し悪しに関わらず、わがままで独り善がり的なデザイナーが多いことを肌で痛感しました。これから施設計画されているところがあれば、デザイナーの参加についてはじっくりと話し合いを重ねた上で進めるべきだと思います。 ◆ 11月2日に貝原兵庫県知事を招いての竣工式が決定しており、どうしても10月いっぱいまでに展示工事を終えなくてはならない状態でした。何日も何日も徹夜で展示業者と詰めていきますが、最後に頭はもうろうとして何を打ち合わせしているのかさえ分からないこともしばしば。展示室の土間コンの上で寝たことも数知れず、原稿の校正をしながら熟睡してしまったり、展示の仕事は私の睡眠時間を過酷なまでに削り取ってしまい、毎日がひたすら眠い日々でした。平日でも午前3時前に寝たという記憶がありません。毎日が原稿の締め切りに追われ、その場から逃れたい衝動に駆られてしまうことも度々でしたが、今となっては心地よい疲れだったように思います。一緒に仕事をした展示業者でしたが、博物館が開館してから数ヶ月後に大きな負債を抱えて倒産してしまいました。担当者は行方不明状態で、瑕疵工事が発生しても思うように手直しができず困惑することもしばしば。倒産した展示業者を援護するわけではありませんが、少ない予算と短い期間にもかかわらずよく頑張ってくれたと思っています。 |
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